NEDOは、衛星データを活用したビジネスを担う新たなプレイヤーの出現に期待し、「NEDO Supply Chain Data Challenge」と名付けた懸賞金コンテストを実施しました。
★今回のチャレンジは、2部門3テーマで募集
アイデア部門
テーマ:衛星データなどの利活用によってサプライチェーンマネジメントの課題解決を可能にする技術・ソリューション
システム開発部門
テーマ①:港湾におけるコンテナ物流の渋滞に起因するサプライチェーンへのインパクト推定と可視化サービスの提供
テーマ②:大規模風水害などの災害に起因するサプライチェーンへのインパクト推定と可視化サービスの提供
新しい世代が躍り出る。
その舞台を用意するのが私たちの仕事です。
衛星データのビジネス化に向けた機運が高まっています。しかし、衛星データをビジネスに活用することがより一般的になるまでには課題もあります。NEDOは、衛星データの有用性を広く知らせるとともに、産業をはじめ、安全保障や防災等のさまざまな課題解決につながる新鮮なアイデアを求めてNEDO初となる懸賞金コンテストを開催しました。
今回の懸賞金コンテストのテーマは、災害や紛争、感染症等によって起こるサプライチェーンの寸断を食い止めるアイデアやシステムです。現代のサプライチェーンは、国境を越えた巨大なネットワークであり、一箇所で不具合が起これば損害は連鎖していきます。こうした現状に対して、広がるサプライチェーンのすみずみまで企業が単独でモニタリングし、問題が起きたとき適切に対処することは極めて困難なため、画期的なソリューションが待ち望まれていました。
コンテスト形式にしたのは、まったく新しい発想、まったく新しいプレイヤーとの出会いに期待したからです。経済学者のヨーゼフ・シュンペーターは「新結合」、つまり組み合わせを新しくすることがイノベーションを生むと言っています。その言葉通り、今回の懸賞金コンテストでもベンチャー企業同士のチームや個人、大学、あるいは宇宙ビジネスは未経験のチーム、さらには海外からも多くのエントリーがあり、最終選考では、斬新かつ実現性の高いプレゼンテーションが続出しました。
宇宙ビジネスはまだまだ黎明期ですが、サプライチェーンの維持のような社会課題への挑戦は、技術を世界に役立てたいという熱意そのものであり、しかも大きなビジネスチャンスの入口でもあります。頼もしいプランの数々を生んだ若者たちの熱気を、ぜひ感じていただきたいと思います。