カーボンニュートラルとは?
2020年10月の臨時国会において、菅義偉総理大臣が「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする目標を掲げています。カーボンニュートラルとは、温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンガス等)を「そもそも排出しない」だけでなく、排出せざるを得ないものについては「吸収」「除去」「再利用」することで、排出量全体を差し引きゼロ(=ネットゼロ)にするというものです。2050年カーボンニュートラルへの動きは世界的に加速しています。
温度上昇
1880〜2012年の傾向では、世界平均気温は0.85℃上昇。今後、温室効果ガス濃度がさらに上昇し続けると、今世紀末には+4.8℃の気温上昇が予測されています。
パリ協定の目標数値
2020年以降の長期目標を掲げているパリ協定では、世界の平均気温上昇を2℃より十分低く抑えることを目指し、可能な限り1.5℃に抑える努力目標を掲げています。
日本のカーボンニュートラルの現状
エネルギー起源によるCO2排出量
エネルギー起源によるCO2排出量の割合
エネルギー源の多くを石油・石炭・天然ガス等の化石燃料に依存する日本では、その燃焼によるエネルギー起源CO2排出量の割合が全体の85%を占めています。
再生可能エネルギーの割合(2020年)
太陽光・風力・水力・地下熱・地熱・太陽熱等、再生可能エネルギーの総発電量に占める割合。CO2をほとんど排出せず、自国で生産できるエネルギー資源として活用が促進されています。
2030年までのCO2削減目標数値
日本では2050年カーボンニュートラルを目指し、地球規模の課題の解決に向けて大きく踏み出します。2030年度で温室効果ガスを46%削減とする野心的な目標達成を目指し、さらに50%削減の高みに向けて挑戦を続けていきます。
「グリーン成長に関する若手ワーキンググループ」にNEDOの若手職員も参加しました
産官学の若手有志約80名からなる私的研究会にNEDO職員も参加し、報告書を取りまとめました。この中では、価値観の多様性を踏まえ、カーボンニュートラルに取り組む「きっかけづくり」に焦点を当て、“やらされ”ではなく “自分ゴトとして”取り組める環境をつくるための政策を提言。2050年も現役であり続ける若手世代による継続的な議論の広まりが期待されます。