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スタートアップ支援のその先へ NEDO Startups Future

経済の活性化には、「新技術」を競争力とした起業家の育成が重要です。
そこでNEDOは、研究開発型ベンチャーをはじめ、さまざまな角度でスタートアップ支援を実施しており、その中から、未来に向かって成長を続ける注目のスタートアップ企業を紹介します。

イノベーターFILE16

株式会社シンプロジェン

取締役(共同創業者) 柘植 謙爾 さん

DNAおよびDNAライブラリーの受託合成事業、
ならびに遺伝子治療用ベクターの受託分析・作製・開発

2016年
NEDO「植物等の生物を用いた高機能品生産技術の開発/高生産性微生物創製に資する情報解析システムの開発」に採択。
2017年
神戸大学発ベンチャー会社としてシンプロジェン社設立。
2019年
R&Dセンター開設。
神戸大学からシンプロジェン社へのNEDO成果の技術移転。
NEDO「スマートセルプロジェクト成果のDNA化学合成装置」を導入。
2020年
R&Dセンターをクリエイティブラボ神戸に移転・拡張。
株式会社シンプロジェン 取締役(共同創業者) 柘植 謙爾さん
枯草菌を用いた長鎖DNA合成技術

枯草菌を用いた長鎖DNA合成技術

Q1
NEDO支援事業をどのように活用?

出身母体の神戸大学が参画していたNEDOスマートセルプロジェクトにおいて、化学合成DNAを出発材料とした長鎖DNAの一貫製造設備(DNAファウンドリー)を構築いたしました。このような規模の大きい技術開発は大学の一研究室で行うことは困難で、NEDOプロジェクトにより初めて実現可能となりました。この過程で培われた様々な技術をシンプロジェン社に技術移転することにより、受託の長鎖DNA合成ビジネスを開始することができました。

R&Dセンター内部

R&Dセンター内部

Q2
シンプロジェンの“その先”とは?

当社は祖業となる長鎖DNA合成の価値をより高めるために、他社では合成困難なDNA配列、あるいは長鎖DNAライブラリーの構築に力を入れています。また当社が保有するDNA合成技術を活用することで、ウイルスベクターによる遺伝子治療技術の自社開発にも取り組んでいます。ウイルスベクターの設計や高生産化を実現する技術プラットフォームを提供することを目指します。

DNA化学合成機

DNA化学合成機

Q3
日本テクノサービスとの関係性

出身母体の神戸大学が参画したNEDOスマートセルプロジェクトにおいて、長鎖DNA合成に特化した、低コストで合成可能なDNA化学合成装置を共同で開発いたしました。

NEDO担当者からのコメント

どんな配列の長鎖DNAでもオーダーメイドできる技術により、生物細胞の機能を一度に大きく変えられるようになりました。目的の有用物を作る微生物を構築する時間が大幅に短縮され、バイオエコノミーの発展が期待できます。

鉱工業技術の研究開発を対象にNEDOが支援するシームレスなスタートアップ支援メニュー
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