経済の活性化には、「新技術」を競争力とした起業家の育成が重要です。
そこでNEDOは、研究開発型ベンチャーをはじめ、さまざまな角度でスタートアップ支援を実施しており、その中から、未来に向かって成長を続ける注目のスタートアップ企業を紹介します。
日本テクノサービス株式会社
代表取締役 正木 崇 さん
核酸合成機・真空凍結乾燥機の製造販売
核酸合成受託、核酸合成試薬輸入販売など研究支援事業
- 1991年
- 日本テクノサービス株式会社設立。
- 2016年
- NEDO「植物等の生物を用いた高機能品生産技術の開発/高生産性微生物創製に資する情報解析システムの開発」に採択。
- 2018年
- プロジェクト成果により長鎖DNA合成用核酸合成機M-96-LDを発売。
- NEDO支援事業をどのように活用?
長鎖DNAの研究開発を行っている神戸大学の先生方から核酸合成機国内メーカーとして注目頂いたのをきっかけに、NEDO事業に参加させて頂きました。NEDO事業では、長鎖DNAの材料となる化学合成DNAを効率的に製造する為、従来型核酸合成機の洗浄工程や送液機構等の改良、核酸試薬の濃度・送液量などの化学反応条件の最適化を行い、短時間・低コストで合成が可能な長鎖DNA合成用核酸合成機を開発、実用化致しました。
- 日本テクノサービスの“その先”とは?
NEDO事業を活用し、自社単独では困難な製品開発を行うことが出来ました。実用化した装置は既に4台販売し、今後は開発した送液機構、収率モニタリング機構を現行市販機にも踏襲させ、ラボスケール合成に対応した核酸合成装置を上市します。核酸化学、核酸医薬分野への投入を予定しており、中国、アメリカなど海外販売も計画中です。また、感染症関連にも用いられる長鎖RNA、修飾RNA合成の為の装置改良、開発も進めて参ります。
- シンプロジェン社との関係性
シンプロジェン様は、スマートセルプロジェクトで開発技術の検証にご協力いただいた神戸大学発の企業で、開発した長鎖DNA合成用核酸合成機の最初の導入先です。共に国産長鎖DNA合成技術の未来を作って行きたいです。
NEDO担当者からのコメント
生物の設計図であるDNAは長くなると切れやすく、とても扱いが難しくなります。同社は神戸大学との共同研究で、これまで作成が難しかった長鎖DNAの合成方法を開発し、コスト競争力のある形で社会実装していただきました。