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懸賞金8億円「GENIAC-PRIZE」、成果発表キャラバンを実施

全国4都市で成果を発信、交流促す仕掛けも

経済産業省とNEDOは2026年4月14日、NEDO懸賞金活用型プログラム「GENIAC-PRIZE」の成果発表キャラバンを東京・渋谷ストリーム ホールで開催しました。同キャラバンは、GENIAC-PRIZEの応募者や最終候補者、受賞者(懸賞金獲得事業者)が展示やピッチを通じて成果を発表するイベントです。東京に先立ち、大阪、名古屋、福岡でも開催。3月末から4月中旬にかけて全国4都市で実施しました。そして、開発成果が社会実装に結びつくよう、応募者と来場者の間で交流が進む工夫を凝らしました。

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東京・渋谷ストリーム ホールで開催された「GENIAC-PRIZE」の成果発表キャラバン。GENIAC-PRIZEは生成AIの研究開発・社会実装の促進を目的に、経済産業省とNEDOが立ち上げたプロジェクト。生成AIによって解決が望まれる社会課題・官公庁課題・安全性の3領域で、4テーマを設定。テーマに即したニーズに基づくAIサービスを全国から募集。厳正な審査を経て成果に応じた懸賞金を受賞者に授与するもので、2026年3月24日に最終審査と表彰式を実施。今回はそれを受けたイベントとなる

今回の成果発表キャラバンは渋谷ストリーム ホールの4~6階で、4階は受付と応募者による展示会場、5階はホワイエ、6階は受賞者による講演会場として活用しました。受付では開発者、ユーザー企業、投資家、官公庁関係者などの属性で色分けしたパスホルダーを配布し、コミュニケーションの円滑化を図りました。展示は応募者が前後半の入れ替え制で出展。どのブースでも開発者とユーザー企業などの間で、名刺交換や質疑などが活発に行われていました。

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4階の展示会場では活発な意見交換の様子が見られた

5階のホワイエでは、応募者の提出資料を出力してまとめたカタログや展示パネルを設置。カタログのページを熱心に繰る人やパネルに見入る人の姿がありました。

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5階のホワイエに並ぶ展示パネル

6階の講演会場は入口扉を常時開放し、気軽に出入りできるようにしました。座席はほとんどが埋まり、多くの人がガジェットやノートにメモを取りながら熱心に耳を傾けていました。

最終候補者によるトークセッションを実施

6階の講演会場では、今回のGENIAC-PRIZEで設定された領域の一つである「国産基盤モデル等を活用した社会課題解決AIエージェント開発」の募集テーマだった「Ⅰ.製造業の暗黙知の形式知化」「Ⅱ.カスタマーサポートの生産性向上」の最終候補者によるトークセッションが実施されました。セッションはGENIAC-PRIZE事務局がモデレーターを務め、登壇した最終候補者が共通の質問に対する回答をフリップに書き、意図や考えを解説する形で進行しました。

「Ⅰ.製造業の暗黙知の形式知化」の最終候補者によるトークセッションには、株式会社バイオミメティクスシンパシーズ/インジェンタ株式会社、株式会社AIST Solutions/ストックマーク株式会社、ダイキン工業株式会社/Fairy Devices株式会社、川崎重工業株式会社/株式会社NTTデータ、株式会社MotorAI、NanoFrontier株式会社、三菱重工業株式会社/株式会社Algomaticの7者の代表が登壇しました。

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「Ⅰ.製造業の暗黙知の形式知化」の最終候補者によるトークセッション

「AIエージェントの開発・実装でぶつかった壁」について、熟練者・非熟練者の溶接作業の違いを動画解析で抽出する技術を開発した三菱重工業は次のように回答しました。「現場作業を解析する場合、作業員にセンサーをたくさん装着するような方法も考えられますが、それでは現場に負担がかかってしまいます。我々は、現場ではあくまで普段通りに作業をしてもらって、それを動画に撮るだけで暗黙知を抽出できるようにしよう、というアイデアにこだわったのですが、そこが難しかったところです」。

「開発・実装で工夫した点」として、LLMを活用した実験自動化技術を開発したNanoFrontierは「ビジョン」を挙げました。「AIを使って、こんな未来がやってきたら面白いよねというストーリーを語って、僕らはスタートアップなのでその実現に向けて人をしっかり雇ってモノを作り上げるところが一番重要だと思っています。AIって面白いじゃないですか。例えば、このセッションにしたってモデレーターも登壇者の僕らもみんなAIで、AI同士でしゃべり合う世界になっても面白いかもしれない。こういうのってわくわくするね、面白いねというビジョンを提示して、実際に手を動かすところはみんなで死に物狂いでやっていく。そういうことが重要だったんじゃないかと思います」。

「AI導入で重視するとよいポイント」に、熟練者の代わりに作業者を支援するAIエージェントを開発したダイキン工業は「未来予測」を挙げました。「特定の目的に向けてAIをカスタマイズするために、データを集める作業が必要になってきますが、それには1年や2年という時間が当たり前にかかります。一方でAIエージェントの能力がその間にどう上がっていくかは、予測が非常に難しいですよね。その予測を誤ると、2年後にはもう必要ないデータを今から集め始めてしまうような事態も起こりえます。いかに技術について、現場について、解像度を高めるかに成否がかかっていると思います。頑張りましょう。私も頑張ります」。

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一方、「Ⅱ.カスタマーサポートの生産性向上」の最終候補者によるトークセッションには、東洋船舶株式会社/株式会社JDSC、東急株式会社/株式会社Nextremer、アイフル株式会社/FunnelSphere合同会社、newmo株式会社/株式会社未来都、株式会社JTB/カラクリ株式会社、一般財団法人在宅がん療養財団/株式会社シャルクスの6者の代表が登壇しました。

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「Ⅱ.カスタマーサポートの生産性向上」の最終候補者によるトークセッション

「AIエージェントの開発・実装でぶつかった壁」について、がん相談エージェント「ランタン」を開発した在宅がん療養財団は「確からしさと分かりやすさのバランスに悩みました。例えば『この病気をこう治療すると7割の人が完治します』と伝えた場合、『治る可能性が高い』と捉える人もいれば、『3割は治らない』と悲観的に受け止める人もいる。医学的に正しい内容であっても、それを伝えることが適切かどうかは別の問題です。患者さんの目に触れる情報を温かみのあるものにするチューニングに注力しました」と回答しました。

「開発・実装で工夫した点」について、タクシー配車業務のAI音声対応機能を開発したnewmoは「テストを自動化しました。音声対応は、テキストを処理するのに比べて時間がかかります。お客さまから電話がかかってきて『ご注文を承りました。配車します』と言えるまでに1分程度かかる。それを少しでも短縮するために、さまざまなシナリオの配車依頼を受け付けるテストが必要だったので、配車依頼をするAIシミュレーターを作りました。人手ではとてもできない膨大な量のテストが可能になりました」と答えました。

「AI導入で重視するとよいポイント」について、船主を支援する“AI船頭”を開発した東洋船舶は「当社は海事に携わるお客さまが多いので、まずはこの人たちの痛みを解決したいと考え、AI船頭を開発しました。これからAIを導入される皆さまも同様に、“誰の痛みを解消したいのか”を突き詰めると、やるべきことが見えてくると思います。その解決方法は、AIだったり、もしかすると他のことだったりするかもしれませんが、最適解を見つけられると思います」と語りました。

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応募者の声を動画で見る

以降では、今回のGENIAC-PRIZE応募者の声をショート動画でお届けします。

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