人工知能技術適用によるスマート社会の実現
「人工知能技術適用によるスマート社会の実現」プロジェクトの2021年度までの取組みについて、プロジェクト全体と11の委託先テーマ毎に分かり易く説明します。
推進されている方々が、現状の課題、目指す未来などについて自らの言葉で語っている動画のご紹介になります。
3つの重点分野ごとシリーズに分けて掲載、お届けいたします。今回は「空間の移動」編です。
~「空間の移動」編の動画をご紹介~
安全・安心の移動のための三次元マップ等の構築
【背景と狙い】自動運転やi-Construction 等、広くサイバーフィジカルシステムの発展に伴い、三次元+時間の時空間情報を扱うサービスプラットフォームへの要求が高まっています。しかし、これらは自動運転、建設といった個別領域での解決に留まっており、アプリケーション間でのデータ共有や利活用に向けた継続的な情報の更新と管理の枠組みが十分に整っていません。
本研究開発では、国際標準に従って、時空間情報のサービス基盤を構築し、屋内~道路に渡る様々な三次元データ及びその上での移動体データをシームレスに統合・管理できるようにします。また、実際のデータとサービスを提供することで、ユーザを巻き込んだエコシステム化を狙います。
サイバー・フィジカル研究拠点間連携による革新的ドローン AI 技術の研究開発
【背景と狙い】都市部での荷物配送など、第三者上空飛行を実現する次世代ドローンの目標が2022 年に設定され、機体の信頼性のほかに操縦者が行ってきた高度なトラブルシューティング機能の実装が必要となります。
本研究開発では、革新的ドローンAI 技術を3 つのフェーズに分け、サイバー・フィジカル研究拠点間連携による段階的な研究開発の中で、 利活用事業と連携したPoC による逐次評価を行います。
フェーズⅠ:物体認識の枠組みによる人・車両の認識により安全を確保する「自律運航AI 技術」
フェーズⅡ:機器故障に起因する異常を検知・判断する「故障診断AI 技術」
フェーズⅢ:機器故障時に環境認識により無人地帯を選択して安全着陸する「緊急着陸AI 技術」
判断根拠を言語化する人工知能の研究開発
【背景と狙い】自動運転のように安全性が問われる応用分野にAI を活用するためには、AI を用いることで生じるリスクを正しく評価する必要があります。AI がブラックボックス(判断根拠が不明)であると多くの試験を行う以外にリスクを評価することは難しいですが、AI の判断根拠が言語化されれば事前にリスクを評価することが可能になります。そこで本研究開発では、判断根拠を言語化する技術開発を行います。
人工知能を活用した交通信号制御の高度化に関する研究開発
【背景と狙い】日本の道路では、中央の交通管制センターと端末交通信号機が通信回線で接続されている集中制御方式の交通管制システムによって高度な交通制御が実現されますが、車両感知器、信号制御機、有線の通信回線、大規模な中央制御装置など維持管理コストが膨大です。また、中央と接続されていない非集中制御方式の交通信号機も多数存在し、十分に有効な交通制御ができない箇所も多数あります。
本研究開発では、画像などを用いたIoTセンサや、車両や携帯機器などの位置情報にもとづくプローブなどにAI技術を適用して交通信号制御に活用できる情報を生成し、またAI技術を用いて適応型の自律・分散交通管制方式を確立し、低コストで高度な「軽やかな交通管制システム」を実現することを目的としています。
◆NEDO公式HPはこちら
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