NEDOは2024年12月より、日刊工業新聞の科学技術・大学面において、「NEDO未来展望~イノベーションを社会へ~」と題し、NEDOが推進しているプロジェクト等について、その概要や特徴、目標、現時点での成果等をプロジェクト等の担当者が執筆・紹介しています(年末年始を除く毎週水曜日に掲載)。当Web Magazineではバックナンバー記事を掲載します。
【82】産学官プロ運営新指針 実用化・事業化に重点(2026年7月8日紙面掲載分)
ノウハウ充実
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究開発プロジェクトには、産学官の多様な主体が参加する。組織の目的、歴史、規模、得意分野などが異なる一つひとつの主体と向き合い、共に悩み、課題を解消しながら研究開発を進め、その成果を実用化・事業化につなげることがNEDOのマネジメントとして求められる。カギとなるのは引き出しの多さだ。
そこで、NEDOではこれまで経験したノウハウを蓄積し、担当者がマネジメント向上の糧とする基本ツールとして「NEDO研究開発マネジメントガイドライン」(ガイドライン)を策定、改訂してきた。2月に公表した「NEDOによるプロジェクトマネジメントの進化に向けて」を踏まえ、6月にガイドラインも改訂、公開した。今回の改訂では、マネジメント活動を研究開発の段階に応じて体系化し、特に成果の実用化・事業化の段階で意識すべき考え方や支援手法に関する記載を充実させた。
4フェーズ提示
具体的には、NEDOによるマネジメントの中心的な目的は、成果を実用化・事業化につなげることであると明示した上で、「企画・立案」「公募~契約」「プロジェクト運営」「終了後の対応」の四つのフェーズに分け、それぞれのフェーズで担当者が必ず行う活動と、創意工夫して取り組む活動を示した。NEDOの支援として提供する活動を明確にする一方、担当者が個々のプロジェクトの性質や状況に応じて提供したい活動も示すことで、柔軟なマネジメントを可能とするためである。
今回の改訂の一番の特徴である成果の実用化・事業化に向けた支援については、実施者自ら解決策を見いだせるよう伴走的な相談相手になること、調査事業やNEDO内外の制度などの外部リソースを適切に活用することなどを求めている。
NEDOによるマネジメント/四つのフェーズと活動分類で整理したガイドラインの構成
効果的な活用を
ガイドラインはNEDOの担当者向けに策定してきたが、プロジェクトに参加している、また、将来参加する企業や大学の担当者に、NEDOがどのような支援を行うのか知っていただくため、公開することとした。
研究開発の企画段階から実用化・事業化に至るまで、NEDOの支援をあらかじめ把握し、より効果的にNEDOを活用いただきたい。そして、もっとこんな支援をしてほしい、という要望を寄せていただきたい。そうした声をNEDOのプロジェクトマネジメントのさらなる進化につなげたい。
NEDO
事業統括部
統括課 主任
監物 真保(けんもつ まほ)
2021年NEDOに入構。ロボット・AI部(現AI・ロボット部)にて部全体の総括業務や、航空機、ドローンなどモビリティー関係事業の総括業務に従事。2024年7月の組織改編により航空・宇宙部に配属となり、航空機分野の事業を担当。2025年4月から現職。